執着の美学:日本人が描き出した「幽霊」という名の情念

日本の幽霊といえば、乱れた黒髪に白い死装束、そして「足がない」姿がお決まりです。しかし、この独特のスタイルは決して古来からのものではありません。現在私たちが抱く幽霊のイメージの多くは、江戸時代の怪談ブームの中で、絵師たち … 続きを読む

天狗の系図:高慢と魔道に生きた「エリート」たちの系譜

国貞 『本朝高名鑑 牛若丸』

日本各地の霊峰に君臨し、古くから山の神、あるいは異界の住人として畏怖されてきた「天狗」。 赤い顔に高い鼻、あるいは鋭い嘴(くちばし)を持つその姿は、我々にとって馴染み深い妖怪の一種かもしれません。しかし、彼らの正体は単な … 続きを読む

【百鬼夜行】夜の闇に蠢く異形たちの行進。その起源と現代への繋がりを紐解く

玉国 画本西遊記 百鬼夜行之図 | 浮世絵 | 原書房 神田神保町

日本の闇を彩る数多の異形たち。古来より絵師たちの筆を躍らせ、人々の想像力を掻き立ててきた「妖怪」の世界において、ひときわ異彩を放つ光景があります。それが、深夜の街を埋め尽くす怪異のパレード、「百鬼夜行(ひゃっきやこう / … 続きを読む

龍・鳳凰だけじゃない!制作に取り入れたい『瑞祥』のモチーフと、そのデザイン的魅力

世界遺産 日光東照宮 本殿 将軍鎮座の間 杉戸1対の麒麟画

おめでたい兆しを象徴する「瑞祥(ずいしょう)」。日本画や工芸品において、龍や鳳凰は圧倒的な人気を誇るモチーフですが、実はそれ以外にも魅力的な「瑞獣(ずいじゅう)」たちは数多く存在します。 これらは単なる記号ではなく、それ … 続きを読む

【鳳凰】平和の象徴。美しき瑞獣の由来と意味を紐解く

葛飾北斎「八方睨み鳳凰図」

龍や虎、麒麟など、日本画の題材として古くから愛されてきた聖獣・瑞獣たち。その中でも、ひときわ優美で神々しい輝きを放つのが「鳳凰(ほうおう)」です。金閣寺の屋根に冠されるなど、古来より最高位の象徴として尊ばれてきた鳳凰です … 続きを読む

門壁に立つ二尊の鼓動 ― 「金剛力士」が放つ阿吽の呼吸と守護の美学

寺院の入り口で、凄まじい迫気をもって私たちを迎え入れる二体の巨像。怒りを露わにしたその姿に、思わず背筋が伸びる経験は誰にでもあるはずです。かつての仏師たちは、目に見えない「邪悪を退ける力」を、血管まで浮き出た筋骨隆々の肉 … 続きを読む

天井に宿る、絵師たちの咆哮。日本全国「龍の天井画」

寺院の静寂の中、ふと見上げた先に広がる圧倒的な異世界。そこには、数百年という時を超えて今なお躍動する「龍」の姿があります。墨の濃淡だけで命を吹き込む水墨の龍、あるいは計算し尽くされた構図で見る者を射抜く「八方にらみ」の龍 … 続きを読む

天を駆ける二尊の咆哮 ―― 「風神雷神」が映し出す日本人の自然観と美学

台風が去った後の静寂や、夏の夕立の前に響く遠雷。私たちは今も、目に見えない強大な自然の力を肌で感じて生きています。かつての絵師たちは、その「自然への畏怖」を二尊の神の姿として描き出しました。今回は、日本画において最もダイ … 続きを読む